記事執筆: エミリー(@twicethehealth) 初めての10kmに挑戦している方も、マラソンの自己ベストを更新しようとしている方も、このガイドを通じて炭水化物の「利用可能性」についての理解を深め、ランニングパフォーマンスにどのように影響するかを学べます。
炭水化物の「利用可能性」とは?
ランナーが 「炭水化物」と聞いてすぐに思い浮かべるのは、「カーボローディング」、いわゆるレース前の定番、パスタパーティーかもしれません。 しかし、炭水化物の「利用可能性」は、よりダイナミックで継続的な概念です。 これは、パフォーマンスと疲労回復のために、体内で「利用可能」な炭水化物の量を意味します。
炭水化物の「利用可能性」は、重要な役割を果たします。たとえば:
高強度の運動を維持する
ランニング後の回復を加速する
食欲とエネルギー摂取量をコントロールする
免疫やホルモンの健康をサポートする
ランナーにとって炭水化物の「利用可能性」が重要な理由
身体は、運動強度に応じて、エネルギー源(主に炭水化物と脂肪)を使い分けています:
総カロリー摂取量が十分であっても、炭水化物の摂取タイミングが悪かったり、炭水化物の割合が低かったりすると、パフォーマンスや健康に悪影響を及ぼす可能性があります。 エネルギー不足、特に炭水化物不足は危険です。たとえば:
高強度のランニングができなくなる
疲労感が増し、回復が遅くなる
免疫機能の低下
長期的な「スポーツにおける相対的エネルギー不足 (REDs)」のリスク
炭水化物の「利用可能性」が低くなる一般的な原因
持久系アスリートの中には、「train low, race high(適応力を高めるために炭水化物を少なくしてトレーニングする)」方法を試す人もいますが、これらの研究のほとんどは男性の一流アスリートを対象としており、多くの場合、カフェインや炭水化物うがいのようなサプリメントが使用されています。
このようなアプローチは、趣味や競技として走る人の大部分にとっては必要なく、おすすめもできません。 炭水化物の「利用可能性」が低くなっている場合、以下のような原因が考えられます:
低炭水化物ダイエットを行っている
一日のうち、一回分の食事に炭水化物をまとめて摂取している
重要なトレーニングの前後に食事を摂っていない
食事の間隔を長く空ける(3時間以上)
炭水化物の「利用可能性」を高める方法
炭水化物の「利用可能性」は、トレーニング前後やイベントやレースの直前など短期的なものだけでなく、日常的なトレーニングや回復時も含め、長期的に考えることが重要です。 大事なのはバランスです。
炭水化物の「利用可能性」を向上させる大事なヒント:
毎食に、複合炭水化物を取り入れる
トレーニングの1~2時間前に、炭水化物由来の軽食を摂る
トレーニングの30~60分前には、炭水化物を優先して摂取する
60分以上のランニング中に、炭水化物を摂取する
ランニング後、20分以内に炭水化物とタンパク質を組み合わせて補給する
食事なしで3時間以上過ごすことは避ける
複合炭水化物と単純炭水化物の違い
種類 | 例 | メリット |
複合炭水化物 | 全粒穀物、豆類、じゃがいも、玄米、パスタなど | エネルギー放出が遅く、食物繊維が豊富 |
単純炭水化物 | 果物、ドライフルーツ、お菓子、ジャム、牛乳、蜂蜜、エナジージェルなど | ランニング前やランニング中に素早いエネルギー補給 |
食事の例:
ベリー入りのおかゆ
バナナとピーナッツバターのベーグル
豆入りのベイクドポテト
クスクスと豆のチキンサラダ
豆腐のタイ風グリーンカレーともち米
コーントルティーヤのファヒータ
スナックの例:
バナナ
フルーツヨーグルト
チョコレートミルク
ジャム入りクランペット(イギリスのパン)
ソーリーン(モルトローフ)やフルーツローフ
この記事が参考になればうれしいです。 他の栄養ガイドもぜひチェックしてみてください。
エミリー(@twicethehealthのひとり)
認定栄養士、理学修士、理学士